用語の整理

何だか、色々と調べていくうちに、頭が混乱してくる。
混乱の原因の一つは、きっと、用語が整理出来ていないからだと思う。
実際、複数の資料で、同じ内容を違う用語で説明していたりする。
その上、どちらも、間違いとは言い切れず、
つまりは、元々混乱している、というのが事実かもしれない。苦笑
これは、恐らく、互換性を維持する為などの理由により、
過去の形式に付け足しを繰り返してきた結果、生じた物のような気がする。
それはそれで、経緯を踏まえて考えれば、仕方ないような気もするが、
経緯を知らないと、いつまでも、訳が分からないままになりそうだ。
とりあえず、自分としては、適当なタイミングで、自分なりに用語を整理してみよう。

  • ブートセクタ(ブートブロック)

基本的には、記憶媒体の第一セクタ。
BIOSが、起動直後に読み出し実行する。

  • ディスクパラメータ

ブートセクタに記述される、実行コード以外の付加情報。
多分、最も広い意味で使われているような気がする。

  • BPB(Bios Parameter Block)

ブートセクタに記述される、主に記憶媒体の物理情報。
ブートセクタ全体をBPBと記述している場合もあるようだが、
多分、正確には、オフセット0x0Bからの内容を指すと思う。
また、ヘッドまでをBPBとする場合と、
隠しセクタ&総セクタ数(BIG)を含む場合とがあるようだが、
どうも、後者が一般的のように思う。
内容から推測すると、
隠しセクタ&総セクタ数(BIG)は、確かに、後から追加された内容に見える。

  • EBPB(Extended BPB)

シリアルナンバーやボリュームラベルなどを含む拡張情報。
FAT12/16では、オフセット0x24hから、FAT32では、オフセット0x40hから配置されている。
FATフォーマット固有の物とも言える。

FAT32では、BPBの内容に、いくつか項目が追加されている。
これは、EBPBとは別の扱いのようで、あくまで、BPBの一部と考える模様。
個人的には、FAT32用の拡張と捉え、BPBとは切り離して考えている。

同じように、NTFSでも、いくつか項目が追加されている。
但し、NTFSでは、EBPBは、存在しない模様。
これも、個人的には、NTFS用の拡張と捉え、BPBとは切り離して考えている。

  • MBR(Master Boot Record)

大容量記憶媒体の先頭セクタに配置されるパーティション情報。
BIOSから見た場合、間違いなく、ブートセクタと言えると思う。
ここにMBRを配置するのは、一種のお約束であって、
必ずしもMBRを配置しなければならないわけではない。
(勿論、多くのシステムでは認識不能になる可能性が高いと思うが...)

  • PBR(Partition Boot Record)

パーティションの先頭セクタに配置されるブート情報。
BPBを含むファイルシステム依存の情報を含む。
実質的なブートセクタと言えなくもないが、
この辺の用語の使い分けが難しい。
MBRに対してPBRという用語が用意されたように思う。


つまり、まず、FDのフォーマットとして、BPBを含むブートセクタの形式があって、
後に、それに較べれば、大容量の記憶媒体が登場した事により、
論理的に複数のディスクとして扱えるようにパーティションという概念を導入した。
これにより、MBRとPBRという用語が登場した。
PBRの構成は、論理的な各ディスクの先頭と考え、FDのブートセクタと同様となる。
だから、FDの先頭セクタをPBRと呼ぶのは、ちょっと違うかな?
FDの場合は、素直にブートセクタで、
大容量記憶媒体の場合は、MBR(=物理的なブートセクタ)、PBR(=論理的なブートセクタ)、
といった感じで良いのかな?
ふむふむ。